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個人破産(こじんはさん)

個人債務者に対して裁判所が破産手続の開始を決定すること。

個人債務者が支払不能または支払停止となった場合に、本人または債権者の申立てによってなされる。

破産と自己破産を同じ意味だととらえられているが、正確には本人が申立てる場合を自己破産という。多重債務による消費者破産の多くが自己破産である。

破産者の財産が少なく、破産費用(管財人の報酬など)も払えないような場合には、裁判所は職権により、あるいは本人の上申により破産手続開始決定と同時に「廃止」の決定を行なう。これを「同時廃止」という。

これに対し、破産手続開始決定後、破産手続きの進行中に破産費用が賄えないことが明らかになった場合は、その段階で破産が廃止される。これを「異時廃止」という。

裁判所は、「免責不許可事由」に該当していないかどうかを判断し、 「免責決定」を行なう。免責決定があると、債務者はすべての債務について責任を免れることになり、同時に破産手続開始決定による身分上の制限などがすべて消え、元の身分に復権する。

免責不許可事由とは次のような場合である。

(1)破産財団に属すべき財産(破産手続開始決定時の一切の財産)を隠匿、毀棄または債権者に不利に処分した場合

(2)浪費、賭博で債務を過大にした場合

(3)破産手続開始決定の1年前以内に返済が困難であるにもかかわらず詐欺的言動により、信用取引で財産を取得した場合

(4)虚偽の債権者名簿を提出したり、裁判所に対して財産状態について虚偽の陳述をしたとき

(5)免責申立て前7年以内に、「免責決定」を受けている場合

また、破産手続開始決定による身分上の制限とは、

(1) 「異時廃止」の場合は、破産者手続が終了するまでの間、

1.管財人や債権者に対する説明義務

2.裁判所の許可がなければ居住地を離れることができない

3.裁判所が必要と認めた場合、破産者は引致されたり、監守されたりすることがある

4.監守を命じられた破産者は外部の人と会ったり、通信したりできない

5.郵便物はすべて管財人のところに配達される

など。

(2) 「同時廃止」の場合は、弁護士、公認会計士、公証人、司法書士、税理士、不動産鑑定士になれない。また、後見監督人、保佐人、遺言執行人にもなれない。

しかし、同時廃止、異時廃止のいずれの場合でも、選挙権や被選挙権が失われることはない。身分上の制限は、「免責決定」や「申立てによる復権」がない場合は破産手続開始決定を受けてから10年経過するまで持続する。

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